40代、転職できる管理職の条件とは
一方、40代ミドル自身はどのような働き方をすれば労働移動できる力を維持できるでしょうか。
かつてのミドルは会社組織で上と下をつなぐ「情報の伝達屋」の役割を担っていました。しかしITの発達で経営層は現場の情報を大量にインプットし、判断を下していくようになっています。
そう考えると、労働移動できる40代ミドルの条件の1つとして、プレーヤーの力を持ち続けることが挙げられます。ただ、「課長に昇進したのに、いつまでも係長みたいな仕事の仕方で困る」といった、部下を使いきれないプレーヤーのままの人は困ります。
ではプレーイングマネジャーがよいかというと、負荷が大きすぎて現在はさまざまな弊害が指摘されています。ですので、マネジメントの仕事をしながらある一部分はプレーヤーとしても働くなど、プレーヤーの力を維持し続けるような働き方が必要になるでしょう。
他方で個人の客観的な評価は非常に難しいので、自身にリフォームをかける努力をしつつ、自分を評価してくれる人々のネットワークを構築していくことも重要です。
自分の信頼している人が「この人はいいよ」と評価している人はほぼ間違いがありません。そんなふうに自分を評価してくれる人とのネットワークを構築し、機会があれば仕事を紹介してもらえるようにしていくわけです。
出所:リクルートワークス研究所「ワーキングパーソン調査」2012(対象は40~49歳の従業員規模1000人以上の企業に勤める正社員)