(2)チームのメンバーに
過去の経験では何が有効だったかを話させる

チームのメンバーに過去のチームでは何が成功に役立ったかを話し合わせることで、参加(engagement)と献身(commitment)の両方が実現できる。

メンバーに各自の考えを話すよう促すことで、彼らの能力と判断に対して敬意を示すことになる。また、スキルと経験の両方を備えた人たちから新しい有用な情報を学べる可能性もある。

だが、一つ注意しておきたい。メンバーに成功するためのアイデアを出すよう促しはしても、集団的意思決定を求めているわけではないということを、はっきり示す必要がある。誰か一人のアイデアをあからさまに受け入れたり、はねつけたりせず、すべてのアイデアの中から選んで、自分自身が行動計画をつくるのだ。このことは、あなたがチームのアイデアに対して公平であること(チームを任務にコミットさせるための中核的な要素)を示すとともに、決定を下す最終的な責任はあなたにあることを伝える働きもする。

(3)チームがどのように協働するのかを明確に伝えよう

チームを目の前の仕事に迅速に取り組ませるためには、明確なビジョンを伝えなければならない。各自に仕事を割り振るだけでは不十分だ。

このチームがなぜ結成されたのかを明確に伝えよう。どのような問題を解決する必要があり、チームの活動が成功したらどのような改善が実現されるのかを説明しよう。次に、チームの活動に期待されている結果を、生き生きと正確に描き出そう。最終生産物がどのようなものになるのかを誰もが理解するように、生み出すべきものを具体的な言葉で言い表すことが大切だ。

次に、何をいつ行わねばならないかをすべてのメンバーが正確に把握するよう、詳しい行動計画を与えよう。

最後に、それぞれのメンバーに自分の役割と他のメンバーの役割がチームの目標達成にどのように役立つのかを理解させることが必要だ。