本当に「外国人に職を奪われている」のか

実際今の日本で、なぜこんなに「日本人ファースト」という言葉が、参政党の支持者たちの間で受けたかは、ある意味謎だ。移民の多い国でよくあるように、外国人労働者に仕事やビジネスの機会を奪われて、困っている人がたくさんいるような状況ではないからだ。むしろ人手不足にあえぐ建設業やサービス業、農業などの分野で、外国人労働者は重宝がられている面が強い。

元々参院選が始まるまで、外国人問題は特に大きな争点ではなかった。しかし選挙中、外国人に関して様々な誤った情報が飛び交い出したので、各メディアがファクトチェックを報道するようになった。毎日新聞のファクトチェックによると、神谷氏は「国外に住む外国人からは不動産の相続税を取りようがない」とフジテレビの番組で語ったが、国税庁に取材したところ、それは誤りで「国外居住の外国人もしっかり調査している」との答えだったという。

在留外国人の検挙人数はマイナス傾向

また複数の参政党候補が街頭演説で、「中国人留学生には1000万円が給付されているのに、日本人学生は奨学金を借りて返済しなければならない」などと語ったが、毎日新聞によると、これもミスリードだったという。博士後期課程に進む学生を増やすために始まった「次世代研究者挑戦的研究プログラム」(SPRING)のことだが、受給者の6割を占めているのは日本人だ。4割は外国人だが、既に参院選前の6月、2026年度以降の生活費の支給は日本人に限る方向で見直すことが決まっている(これに対しては反対の声も上がっている)。生活保護世帯の3分の1が外国人だという話も3月ごろからSNSで流れていたが、実際には3%に満たず、誤りだった。