黙っている夫はほったらかしておこう
女性は不機嫌になると言葉がきつくなる人が多い一方、男性は不機嫌になると黙り込む人が多い傾向にあります。妻は、「何が不満なのか、説明してよ」「普通に会話くらいすれば?」とイライラしてしまう。こういった夫婦を数えきれないほど見てきました。
妻がそのイライラをぶつけると、夫はよけいに口を閉ざしてしまいます。実は、夫も頭の中ではいろいろと考えを巡らせているのです。しかし、「これを正直に言っても妻は納得しないだろうな」「余計なことを言うとさらに怒らせるに違いない」などと判断し、無言のままやり過ごそうとします。
そんな夫に妻がいら立つのは、自分の存在を無視されたと思うからです。夫の頭の中は見えないので、「私の話はまともに取り合う価値もないってこと?」「内心では私のことをバカにしているに違いない」と、ひそかに怒りをエスカレートさせることもあります。
このとき知っておいてほしいのは、「夫が私のことをバカにしている」というのは、妻の脳内の妄想であって、事実ではないということです。女性は男性の何気ない言動に過剰に反応して、勝手に傷つくことが少なくありません。妄想と事実は冷静に区別するようにしましょう。
男性は女性と違い、考えが言葉になって口から出てくるまでに時間がかかる人が多い。しかも、弱音を吐くのは格好悪いという考えから、吐き出したほうがいいことでも抱え込んでしまいがちです。黙っている夫を責め立ててしまうと、夫は何も考えられなくなってしまいます。夫が言葉を準備するまで、しばらく待ってあげてください。夫からのまとまった答えや説明がほしい場合は、「今日の夜、考えを聞かせて」などと約束するとよいでしょう。
「心からの謝罪」を求めればキリがない
カップルで意見が食い違った場合、男性よりも女性のほうが「自分の正しさ」に自信を持っているケースが多いようです。理路整然と正しいことを言っているのに、なぜ夫は認めないのか。こんな妻の不満をよく聞きます。
私は夫婦の間で「正しさ」にこだわることは意味がないと思っています。「どちらが正しいか」で争って泥沼にはまってしまう夫婦は多いのですが、正しさで相手を論破することは夫婦間には必要ありません。夫を言い負かすことができればスッキリするかもしれませんが、相手は嫌な気持ちになっているはず。それは家族にとってよい状態ではないでしょう。
妻の正しい意見を夫が認めなかったとしても、「あなたはそう思ってるのね」で済ませて、その話は終わりにするのが得策です。
もし何らかの結論を出さなければいけない重要な問題なら、第三者に間に入ってもらうのも一手です。しかし、そこまで重大でない、むしろどうでもいいことで争っている人がほとんど。たとえば「夫がトイレを使ったあと便器のフタを閉めないのは間違っている」と妻が主張しても、そんなことで争い続けるなんて、まさに不毛です。自動でフタが開閉するタイプの便座に取り換えるだけで解決してしまいます。「正しい・正しくない問題」と似ているのが、「謝る・謝らない問題」。どれだけ多くの夫婦が、「先に謝ったら負け」と思っていることでしょうか。
よくあるのが、夫が不貞腐れた態度で「はいはい、すみませんでした!」と吐き捨てるように言い、妻が「何よその謝り方! 本当に悪いと思ってるの?」というように、謝り方で揉めるパターン。「心からの謝罪が感じられない」などと、目に見えない心の中のことを問題にすると、キリがありません。「もう同じことは繰り返しません」と反省文を書かせる妻もいますが、やりすぎるとモラハラにもなりかねないので注意が必要です。形だけでも謝ってくれたらよしとする、というように、ほどよいところで線引きをしましょう。
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