何もしていないのに妻が怒り出すワケ

「妻がすぐ不機嫌になる」「家事をしないと怒るし、やろうとしても怒る」「突如として、大昔のことを蒸し返して怒り出す」……。

妻が突然キレる理由がわからず、理不尽な怒りをぶつけられているとしか思えない。そんな妻を「怖い」という男性からの相談が増えています。

妻から夫に対する怒りや不満に、よくあるものを3つ挙げてみます。

①夫が動いてくれない
②上から目線のアドバイスをされた
③以前も注意したのに変化がない

それぞれ、妻が怒る理由と対処法を具体的に説明していきましょう。

①は、妻側の「察してほしい」という期待が原因です。もちろん男性にも察しのいい人はいますが、ほとんどの男性ははっきり言葉で言われないとわかりません。それに対して女性は「察する」ことが得意。仲のいい女性同士の会話は「アレ、どうなった?」「ああ、アレね、やっておいたよ」だけで通じてしまいます。女性にとってはそれが当たり前なので、自分と最も親しい人間である夫に、まさか同じ能力が備わっていないとは思っていません。そのため、夫に具体的なお願いをしないまま、「この状況で、なんで動かないの?」とイライラしてしまうのです。

たとえば妻が鍋を火にかけたままリビングを片付けているとき、洗濯機から終了のブザー音が鳴ったとします。何も頼まれていない夫は、ソファに寝そべってテレビのスイッチをオン。この瞬間、「私がこんなに忙しいのが、見てわからないの?」と妻の怒りに火がつくのです。

妻が夫の「察する力」に期待せず、具体的に言えば済む話だと思った人もいるかもしれません。それもその通りなのですが、妻側には「いちいち言いたくない」という心理が働いています。

そこで私から男性へのアドバイスは、妻が忙しそうにしているときは座っていないでとにかく立つこと。そして、「俺が皿を洗うよ」「洗濯が終わったみたいだから、干してくるね」というように、「○○をするよ」と口に出して宣言することです。仮に妻が期待している内容とは違ったとしても、一言声をかけて動こうとすれば、「夫が何もしない」という怒りは回避できます。「手伝おうか」「何をすればいいの?」という言い方では逆効果になる恐れがあるので注意が必要です。これらの主体性のない言い方から「自分は家事の担当者ではない」という夫の意識を感じ取る妻もいます。

妻が怒り出す理由の2つ目は、愚痴に対して、「夫が上から目線のアドバイスをする」こと。これは男性と女性で会話の目的が違うことが原因です。多くの場合、女性はただ自分の話を聞いてもらいたいだけ。そしてできれば、「大変だったね」などと労ってほしい。夫には自分の味方でいてほしいのです。

(構成=長山清子 イラストレーション=佐藤ワカナ)