変えられない気質を悩むのはムダ
容姿や教養など、自分の努力次第である程度なんとかなるものにコンプレックス=劣等感を抱くのは構いません。でも、性格の核となる部分「気質」に対してクヨクヨ悩んでいるなら、それは本当にムダなこと。なぜなら、気質は自分が持って生まれたもので、変わることがないからです。
ここで第1問。会社の同僚が入院したとします。あなたは「自分なら来てほしいから」と、すぐお見舞いに行きますか。それとも「迷惑かもしれない」と考えて、お見舞いには行きませんか。お見舞いに行くのは、自分の中に価値判断の基準がある「内向的」な人。行かないのは、他人が価値判断の基準となる「外向的」な人です。
では第2問。奥さんが浮気をしたら、白黒はっきりつけるまで朝まででもやり合うタイプですか。それとも、明日の仕事のこと、今後の夫婦関係を考えて、ある程度の時間になったら眠りますか。前者は「情緒不安定」な人で、後者は「情緒安定」の人。正確ではありませんが、この2問の回答の組み合わせで、ある程度自分の気質を知ることができます(図参照)。
とはいえ、分類された5種類の性格に優劣はありません。集団の中の役割や職業的な向き・不向きなどはありますが、それも含めてみなさんの個性。「自分はこういう人間なのだ」と認めて、開き直るしかないのです。気質に関する部分であなたを否定する人、うまくいかない人とは、表面上合わせることができても心からリラックスすることはできません。自分を無意味にすり減らすだけなので、潔く離れることをおすすめします。そして「Cはイヤだ。Dになりたい」などと思わず、長所を生かす方法を考えることが大事です。