「慰霊の旅」は天皇のライフワーク

今年は戦後80年の節目の年であり、今回の沖縄訪問は戦没者の慰霊を目的としたものだった。戦争末期の沖縄は激戦の地であり、多くの戦没者が生まれた。しかも、日本本土の占領が終わりを迎えてからも、沖縄はアメリカによる占領下におかれ、それは1972年に「本土復帰」が果たされるまで続いた。

もともと沖縄には、日本本土に対する複雑な感情があった。したがって、1975年に現在の上皇夫妻が沖縄を訪問した際には、過激派による火炎瓶事件が起こっている。