32年もデフレが続くのは異例中の異例

そもそもデフレは例外的な事象です。しかも多くのデフレは短期間で終わっています。30年もデフレが続いた事例は世界でも珍しい現象です。本来はインフレが当たり前で、デフレが例外です。

具体的に日本のデフレの事例を見てみましょう。明治以降の歴史を見ると、松方デフレは1881年から1892年までの12年間です。その後、第一次大戦後の不況と金本位制復帰によるデフレが1920年から1931年までの12年間です。第二次世界大戦後のドッジ・ラインによるデフレは、1949年から朝鮮戦争が始まる1950年までですので、わずか1年です。