仕事中にお勧めのおやつは何か。チョコレート愛好家の市川歩美さんは「チョコレートにはカフェインが含まれるが板チョコ4枚でコーヒー1杯分なのであまり気にしなくていい。それよりも、集中力アップやストレスの軽減に役立つ成分に注目して適正量を摂取するといい」という――。

※本稿は、市川歩美『味わい深くてためになる 教養としてのチョコレート』(三笠書房)の一部を再編集したものです。

甘い菓子
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「仕事にチョコは欠かせない」は理にかなっている

じつは、チョコレートには脳や心によい影響を与える成分が含まれていることがわかっています。

特にカカオに含まれる「テオブロミン」は、脳内のセロトニンに働きかけ、集中力を高めるとされています。ぜひ、仕事や勉強をするときや、「ここぞ」という重要な会議やプレゼンテーションの前には、ハイカカオチョコレートを食べてみてください。

「仕事にチョコは欠かせない」と話す人に数え切れないほど出会ってきましたが、それは理にかなっているのです。

「テオブロミン」という成分の名前は、カカオの学名であるテオブロマ(ギリシャ語で「神様の食べ物」)に由来していて、カカオ以外の植物にはほとんど含まれていないことがわかっています。なんとも稀少な成分です。

さらに、テオブロミンは心を穏やかにし、幸せな気持ちをもたらしてくれるともいわれています。実際に、日本チョコレート・ココア協会によると、2014年にスイスで行なわれた試験では、ハイカカオチョコレートを食べることがストレスの軽減に役立つと報告されたそうです。