「うまく話す」という“呪い”を解く

そこに持ってきて「話し方」なんていうものに関しては、もう単位っていくらでもあるわけですよね。なにをもって「話がうまい」とするのか。それを問われると、むむむ……と答えに窮する人が多いはずです。

ですから、基本的にすべてが主観で決まるんです。その主観っていうもので、多くの人たちは苦しむんですね。

「話がうまい」の基準なんてはっきりしていないのに、「もっとうまく話さなければ」という“呪い”を自分にかけてしまう。

なので、そんな呪いはいらないですよ、ということを知ってほしいと思っています。

ビジネスマンのワークライフバランスと都会生活のライフスタイル
写真=iStock.com/Chinnapong
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「自分が面白がる」という姿勢

では、たとえば自社のサービスや商品、コンテンツを営業したり、プレゼンしたりするときに必要なことはなんでしょうか。

それは、「自分自身がめっちゃ面白がる」。これに尽きるんですね。

多くの人は「話す内容や対象について“正しく”伝えよう」というところで罠にハマります。「正しく」というのはそんなに意味をなさないと僕は思っています。

まず大事なことは、自分がそれについてめちゃくちゃ好きであるということを、自分自身で納得する。納得して、そのうえで「これ面白くないですか?」と人に勧めるんです。

例えば、さかなクンさん。さかなクンさんは魚に詳しいです。でも、魚に詳しいからあんなに引っ張りだこになっているかというと、ちょっと違う。