子供が“教師の顔色”をうかがうようになる

【木村】探究型・双方向型授業の問題点と重なるのが、全人格的評価です。

教育社会学者の内田良さん
撮影=後藤利江
内田良さん

【内田】かつてテストの点数だけで評価していたのをやめて、観点別評価に変えていきましょうという仕組みですね。子どもの力はテストだけで測定しちゃいけないだろうと。具体的には、関心、意欲、態度が重視されるようになりました。この子は授業中、こんなに元気よく発表しているじゃないか、それを評価に組み込んで評価の枠を広げましょうという趣旨です。

この仕組みはおっしゃる通り問題があって、要するに教師の権限が広がって、子どものあらゆる側面を評価できるようになってしまうんです。態度が悪い子どもを指導する、あるいは指導しなくとも、子どもは教師の顔色をうかがいながら学校生活を過ごすようになる。