そもそも、日本の高校進学率は98%超

さて、教育税負担化は実際にはどのような効果が期待できるのであろうか。そもそも日本の高校進学率は98%超であるため、教育税負担化を実施したところで統計的に有意な差がもたらされないだろう。

むしろ、これ以上の高校進学率の上昇を望むならば、6000億円もの予算を投じて私立高校の授業料を税負担化するよりも、国民に対する義務教育の延長や奨学金の拡充によって達成するほうがはるかに合理的である。誰がどう見ても当たり前の話であり、その教育税負担化のための予算の一部でも使って公立学校の環境改善に投じたほうが良い結果が得られるだろう。

筆者は親が教育に支出する行為は、社会規範や道徳心を育むことにつながると考えるため、教育に対する過剰な税負担にはそもそも反対の立場であるが、私立の教育税負担化という天下の愚策に比べればはるかにマシである。