「気になる人」ができたらどうするのか

日本でも欧米でも、中高生時代から、異性と付き合うことは珍しくないのだと思います。エジプトではそういうことは、ほとんどありません。

もしかしたら交際の入口あたりまでは行きかけることはあるかもしれませんが、わたしの10代の頃にはそういう話はほとんど耳にしたことがなかったものです。

気になる相手がいたとしても、高校生の男女が二人でデートするようなことは考えにくかった。グループで出かけることがあったくらいです。

小学生の頃は、男の子も女の子もみんな一緒に遊びます。まだ子供なので、異性に対する意識がほとんどなく、抵抗がないからです。

中学生くらいから体が変化していけば、自然に異性を意識することになるので、距離をおくようになります。

それと同時に、勉強が大変になっていきます。

エジプトでは、受験が将来に関わり、「いい大学に入れなければその時点で人生が終わってしまう」というイメージがあります。

そのため中学生でも高校生でも、とにかく一生懸命、勉強の日々を送ります。

勉強をする学生
写真=iStock.com/PeopleImages
※写真はイメージです

なので、男女交際などをしているような余裕はない!という考え方をする人がほとんどになっていきます。

もし異性との距離が近づきすぎて、それが親に知られた場合は必ず止められます。

交際を責められるというニュアンスではなく、勉強に集中していないことを怒られます。大学生になってようやく恋愛めいた話を聞くようになります。勉強も落ち着いて、少し余裕が生まれてくるからです。

大学時代に交際までは進まなくても、互いのことがわかっていって卒業後に結婚するようなケースが出てきます。

『花より男子』はまるでおとぎ話のよう

今はエジプトでも日本のアニメやドラマを観ることができるようになっています。

わたしも日本に来てからは、それまで以上にたくさんのドラマを観ました。

恋愛ドラマに限らず、ほとんどのドラマで恋愛が描かれていることも知りました。

日本ならではの法則性もあるというのか……。クリスマスが恋愛イベントのようになっていることや出会いや告白にはパターンがあることもわかってきました。

高校生にとって恋愛がものすごいウェートを占めていることにも驚きました。

わたしたちエジプト人からすれば、『花より男子』なんかは“高校生たちのファンタジー”のようにも感じます。

エジプトの高校生とは何もかもが違いすぎていてなんだか別世界のおとぎ話のようです(笑)。

日本に住むようになって思ったのは、日本では社会人になってからが忙しくて大変なので、早めに恋愛を楽しむようにしているのかな、ということでした。エジプトよりは高校時代に余裕があるので「順番の違いなのかな」と感じたわけです。もちろん、みんながそうだということではありません。

日本でも必死に受験勉強に励む高校生はいるし、遊んでいる時間がけっこう長い社会人もいるようですからね。

いずれにしても、エジプトの高校生は、男女交際をしている余裕などはまったくないほど勉強に打ち込んでいるものです。