複利効果を狙うなら「元利自動継続型」

1年以上使う予定のないお金は、普通預金よりも金利が高い定期預金を利用します。定期預金は6カ月・1年・3年・5年など、あらかじめ期間を決めて預け入れ、満期日まで引き出すことができません。変動金利の普通預金と異なり、預入時の金利が期間を通して適用になる固定金利です。

積まれた硬貨の上の苗木。硬貨が多いほど大きく成長している
写真=iStock.com/Dragon Claws
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預入時に「元利自動継続型」を選択しておくと、満期日に当初の元金と利息(税引後)を合算した金額を新たな元金として、同一預入期間の定期預金が自動的に継続します。元利自動継続型のメリットは、複利効果で資産を増やすことができることです。

他にも、満期日に元金だけを自動継続して利息(税引後)は普通預金に入金される「元金自動継続型」や、元金と利息(税引後)を普通預金に入金する「自動解約型」があります。用途に応じて選ぶとよいでしょう。

満期日前にお金が必要になった場合は中途解約をすることになります。中途解約をしても元本割れすることはありませんが、中途解約利率が適用になるため、当初の金利を下回ってしまいます。預入期間を決める際は今後のライフプランを考慮することが大切です。

金利上昇局面では短期で様子見する

もう一つ注意したいのが金利動向です。これから金利が上がっていきそうだという局面では、預入期間を長くするのは避け、短めの定期預金にしておくと、満期時には高くなった金利で新たに預け入れをすることができます。

短くつないで金利の上昇気流に乗り、いよいよ景気が過熱してきて、そろそろ利下げがありそうだという局面では、高金利をできるだけ長く享受できるよう、長めの定期預金に乗り換えます。

とはいえ、予想通りにいくとは限りません。方向性が読めないとか、金利上昇のスピードがゆっくりになりそうだという場合、1年定期と5年定期を組み合わせるなど、どちらに転んでもよいように、分散しておくとよいでしょう。