運という不確実性に科学が挑みだした

予期できないできごとを意味する不確実性。その研究者であり、『ブラック・スワン――不確実性とリスクの本質』の著者、ナシーム・ニコラス・タレブ氏によると、成功した人の理由は、実はすべて「たまたま」。つまり運だというのが彼の分析です。

希望のコンセプト
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20世紀まで、人間が不確実性をコントロールすることは不可能で、運はどうにもできないものだと考えられていました。でも、そんな時代は終わりを告げ、不確実性に人間が対応することで、「運をよくする」ことにつながることを、科学が気づき始めたのです。

例えば天気です。この不確実なものを人が変えることはできませんが、予測はできます。運動会の日に雨が降る予報が出たとしたら、予定を動かしたり、場所を変えるなどの対応はできる。運という不確実性に対しても、同様の対応ができるのではないかと科学者たちが考え、少しずつ運をよくする法則が解明されてきたのです。

脳科学的に考察
自分が変われば運はつかめる

流れ星を見られる人と見られない人の違いとは

今これをお読みになっている方のなかには、虹をよく見るという方はいるでしょうか。また流れ星を見つけるのが得意という方はいますか?

虹も流れ星も、比較的珍しい現象と思われています。なぜなら多くの人が、めったに見ることがないからです。でも実際、それらが見える確率は思うほど低くはありません。またこういう自然現象は見つけた人の前だけで起きているわけではない。見ている人はいなくても、この瞬間にもあなたの近くで起きているかもしれないのです。

つまりみんなにほぼ平等に、見るチャンスはある。なのに、それを見つけることができないのは誰のせいでしょうか。そうです。自分のせいにほかならないのです。

チャンスにも、同じようなことが言えます。チャンスはみんなにほぼ平等にあるのに、そのチャンスを見つけられる人と見つけられない人がいる。そして見つけられない理由のひとつに、そのチャンスを重要と思っていないからということが多くあります。流れ星を例にすると、流れ星に価値を見いだしていない人は、積極的に見つけようとはしません。だから目の前で星が流れているのに、気がつかずにスルーしてしまうことがあるのです。