運という不確実性に科学が挑みだした

予期できないできごとを意味する不確実性。その研究者であり、『ブラック・スワン――不確実性とリスクの本質』の著者、ナシーム・ニコラス・タレブ氏によると、成功した人の理由は、実はすべて「たまたま」。つまり運だというのが彼の分析です。

希望のコンセプト
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20世紀まで、人間が不確実性をコントロールすることは不可能で、運はどうにもできないものだと考えられていました。でも、そんな時代は終わりを告げ、不確実性に人間が対応することで、「運をよくする」ことにつながることを、科学が気づき始めたのです。

例えば天気です。この不確実なものを人が変えることはできませんが、予測はできます。運動会の日に雨が降る予報が出たとしたら、予定を動かしたり、場所を変えるなどの対応はできる。運という不確実性に対しても、同様の対応ができるのではないかと科学者たちが考え、少しずつ運をよくする法則が解明されてきたのです。