暴言は子どものコミュニケーション能力を下げる

暴言による心理的マルトリは、子どもの「聴覚野」にダメージを与えることがわかっています。聴覚野は言語の理解にかかわる領域で、他人とのコミュニケーションを円滑に行う働きを持っています。過去に身体的マルトリによる脳へのダメージを調査したときと同様のやり方で、18歳までに暴言によるマルトリを受けた人たちと、そうでない人たちの脳をMRIで比べました。

すると、大声で怒鳴られる、ののしられる、責められる、脅されるといった言葉の暴力によるマルトリを受けてきたグループは、そうでないグループと比べて、左脳にある聴覚野の一部である上側頭回の容積が14.1%も肥大していることがわかりました。