若い世代こそが必要だった

20代の相良がテストドライバーになったのは久しぶりのことだった。当時、社長だった豊田章男はモリゾウという名前でレーシングドライバーをやっている。トヨタが所有しているテストコースで走ることも多い。そこではテストドライバーたちと会って、話をする。しかし、彼らがやや高齢化していることに気づいた。

「若い世代のテストドライバーも必要だ」と学園長に伝えた。そこで、学園を出てテストドライバーをやっていた菅原政好を始めとする選抜コミッティができて、相良にたどり着いた。