「日枝さんが亡くなる日を待つしかない」社員は諦めモード
フジテレビはこれまで先進的な番組を多く制作してきたリーディングカンパニーでしたが、最近は持ち込まれた質の高い企画が通らずに他局に流れるというケースが多発。ますます社員の士気は下がり、コンプライアンス意識も低下していました。
その結果、女性を接待要員として扱ったと疑いをかけられるような昭和の常識をアップデートできないモラルの欠如したテレビマンも増えてしまった。テレビ関係者の中には、フジ=絶滅危惧種の恐竜ばかりが住み着く「お台場ジュラシックパーク」と揶揄する人も多く、今回の事案も「起こるべくして起こった」と関係者は口を揃えます。
このように、フジテレビの腐敗した風土の元凶とも言われる日枝氏ですが、現在のところ、辞職するという話は出ていません。SNSだけでなく、専門家などからもこれだけ集中砲火を浴びれば、自ら辞してCM差止めの動きをストップさせようとする考えもあるでしょうが、今のところ、その動きはありません。
関係者によれば、そもそも「日枝氏自身、問題になった事案は港前社長以下、バラエティの人たちの人権意識の欠落にあり、自分とは直接関係ないというスタンス。ゆえに、フジテレビの社員たちは『日枝さんが亡くなる日を待つしかない』とあきらめモードです」
“天皇”が崩御するしか手立てがないかのような末期的症状と言わざるをえません。
スポンサー企業や株主などからの圧力も強まる
ちなみに取締役を解任する方法は、主に3つあります。①該当する取締役が辞任する、②株主総会で解任の議決をする、③再任しない、です。
フジテレビが実施すると表明した「第三者委員会」の結果によっては、次の株主総会において、取締役候補から日枝氏を外した議案を提出する、つまり、再任しない可能性は決して低くないとみられています。スポンサー企業や東宝、NTTドコモといった株主などからの圧力も強まることが想定されるからです。
コーポレート・ガバナンスという観点から特定の個人の独裁化、上場企業の私物化について今後議論を深めていく必要があるでしょう。
※本文中に一部事実と異なる部分があり、修正したしました(2025年2月6日13時55分)