日本政府がミャンマー開発に破格のテコ入れ
今年に入り、王子製紙、スズキ、電通、日立、デンソー、ユニ・チャーム、キリンビールなど、大手企業が続々とミャンマーへの進出発表をしている。そして、先般日本政府の全面的な後押しを受け、日本の企業連合が競り落としたティラワ経済特区の開発のスキームも、徐々にその全貌が見えてきた。
東京ドーム500個分以上の敷地面積を有するティラワ経済特区。この開発主体となる事業組合に出資を検討しているのは、三菱商事や丸紅などの商社連合、三井住友銀行、三菱UFJ銀行、みずほ銀行の3大メガバンク、そして、ここに国際協力機構(JICA)の海外投融資資金が活用され、官がミャンマーへのカントリーリスクを補完する。これは民間から要望の出ていた官によるカントリーリスクの補完をそのまま政府が受け入れたかたちだ。このティラワ開発には日本のODA資金が活用される。そのODAマネーが日本企業に還流される仕組みになっていることは前回の記事(http://president.jp/articles/-/8590)でも書いた通りだ。
このことからもわかるように、ミャンマー開発に対する日本政府の梃入れは破格といっていい。オールジャパンによるミャンマーの国家開発支援体制は、日本企業にとっても恩恵を享受できる仕組みが整いつつある。
3月上旬に開催されたヤンゴンでの「ジャパンフェスティバル2013」では、日本のアイドルグループがプロモーションに登場するなど、イベントの規模も内容も充実していた。参加した日本企業には、 日本通運、トヨタ、ヤマハ、TOTO、ニプロ、サッポロビール、東芝、パイロット、コニカミノルタ、ブラザー、パナソニック、デンヨー、イナックス、ソニー、日立、デュプロ、資生堂、マッキンリー、ライオン、ユニ・チャーム、カネボウ、岡村製作所、日野自動車、キャノン、リンナイ、ノーリツ、NEC、富士ゼロックス、富士通、白鶴、ロッテ、日清オイリオ、ブルボン、キッコーマン、UCC、S&B、神戸製鋼など、業界のトップクラスが名を連ねた。