見習いの「仕込みさん」から舞妓へ
祇園で暮らす女性の年齢層が広いのには理由がある。舞妓になるためには「仕込みさん」として一人前になるための準備をする期間が1年あり、お座敷には出ることはない。仕込みさんの多くは10代で、この時期は、舞妓が所属する「置屋」に住み込んで家事や清掃、先輩の手伝いをしながら、礼儀作法や京都の言葉遣いを学ぶことに専念する。見習い期間を経た15歳から20歳の間は、主に踊りを披露する「舞妓」として活動する。舞妓としての経験を積んだ後は、「芸妓」となり、三味線など多様な芸でお客さんを楽しませるとともに、年長者として若い世代を育てる役割を担う。
17歳で舞妓になったモエさんの日々は目の回るような忙しさだった。朝9時からの稽古では、踊りや三味線、茶道や習字を学び、舞妓としての立ち居振る舞いを磨く。夕方からは、「お茶屋さん」と呼ばれる予約制の社交場に移動し、お客さんのおもてなしだ。ここでは、踊りを披露し、お客さんが食事を楽しめるように場を華やかに盛り上げる。
お茶屋さんで夜11時過ぎまで仕事をした後、置屋に戻り、着替えて舞妓の着物の手入れをして翌日の準備をすると、床に就くのは朝の3時になっていることも多かった。厳しい修行と遅くまでの仕事で、途中で辞めていく舞妓も少なくなかったという。
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