平和な家庭生活が芸能人生を終わらせる?

タレントという職業を持つ者が結婚をすると、まったく異なるふたつの居場所を持つことになる。居心地がよい心安らぐ家庭と、危険で孤独で、明日はどうなるかわからないエンターテインメントの摩訶不思議な世界。そのふたつは、相反する対極にあるものだ。

まだ攻めていかねばならない年齢だった当時は、不安定な場所にずっと身を置いていないと、新しいものなんて生まれないのではないかと思い込んでいた。

常に恐ろしさに傷つき、心がヒリヒリするような思いを抱えていなければ、タレントとしての命脈を保てないのではないかと。楽しく平和な家庭生活を過ごしていたら、タレントとしての僕はきっとすぐにダメになるという思いがあった。だから、家庭が楽しければ楽しいほど、あとから不安を感じるようになっていったのだ。