数字を用いた表現が上手くなるには何をすればいいか。ビジネス数学教育家の深沢真太郎さんは「一瞬で数字と仲良く戯れるには、『カウントダウンスピーチ』という1分でできるオリジナルのコトバ遊びがおすすめだ。自己紹介で活用すると強烈なインパクトとともに、あなたのことを100%覚えてもらえるはずだ」という――。

※本稿は、深沢真太郎『読むだけで数字センスがみるみるよくなる本』(三笠書房)の一部を再編集したものです。

人差し指を立てたビジネスマンの手の周りにいくつもの数字が浮かんでいる
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表現センスを磨くために数字と楽しく戯れる

数字とはコトバ。つまり数字とは、コミュニケーションと思考で使うもの。

すでに、あなたにお伝えした重要な主張です。

そして次に重要なことは、「コミュニケーション」と「思考」ではどちらのほうがより重要なのか、どちらのほうがセンスを身につけやすいのか、ということではないでしょうか。私の答えは、「コミュニケーション」です。ここでは「表現」という言葉に変換しましょう。

たとえば、日常で行う様々な計算やビジネス資料に書かれた数字を読み解く作業を思い浮かべてください。これらは頭を使う行為、すなわち思考をしているといえます。苦手意識を持っていたり、面倒くさいと思っていたりする人も多いのではないでしょうか。

一方で、「表現」という行為はどうでしょう? 現在の時刻を口頭で伝えたり、自分の電話番号を紙に書いたりする行為はまさに数字を使って表現することですが、ほとんどの人がストレスを感じることなく簡単にできてしまうことのはずです。

つまり、多くの人にとって数字というコトバを簡単に扱えるのは「表現」をする場面であるということです。ならば本稿ではまずその簡単な「表現」からスタートし、表現センスを磨くために数字と楽しく戯れていただきたいと思っています。

人間は「思考」よりも「表現」のほうが
ストレスなくできるというイメージを持っている。