数字に強いチームを作るには何が必要か。ビジネス数学教育家の深沢真太郎さんは「ビジネスで必要な数字センスを身につけるには、たとえば、『部長、ちょっと時間もらっていいですか?』の『ちょっと』という表現を許さず、『1分』と表現することを徹底させるといい」という――。
時計を過ぎて歩いていくビジネスマン
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数字センスの有無は仕事の成果に直結する

いきなりですが、ひとつ質問です。

数字センスのある人材・組織とは、具体的に何ができる人材・組織なのでしょうか? もしビジネスで必要な数字センスを身につける方法があるとしたら、それはどんなアプローチで実現できるものなのでしょうか?

私はビジネス数学・教育家として活動をしている独立教育者です。私の提唱するビジネス数学とは、数学的に仕事をする人材を育成する教育のこと。つまり数字や論理を合理的に使い、高い生産性を実現できる職業人を増やすことが使命です。

この記事では、データ(数字)を巧みに扱える能力を数字センスと表現することにします。言うまでもなくビジネスにおいて数字センスは無いよりはあったほうが良いスキルです。人材育成の専門家として断言しますが、数字センスの有無は仕事の成果に直結しています。

私はこのエッセンスを経営者や管理職層向けの講演でお話しするようにしています。なぜならこのテーマには多くの誤解と、誰にでも簡単に実践できる本質的な内容が含まれているからです。