トヨタにはない日産車の良さ

かつての日産は、間違いなくトヨタの強力なライバルであった。「トヨタ・カローラ」には「サニー」を。「トヨタ・コロナ」には「ブルーバード」という風に、主力車種には対抗馬が必ず存在し、熾烈な争いを続けてきた。そして、日産には、独自の武器を持つクルマが存在した。その代表格が、スカイラインだろう。

スカイラインは、元々は日産が吸収合併したプリンス自動車の看板モデルであった。モータースポーツでの数々の金字塔はもちろん、初代から開発に携わり7代目終盤まで開発主査を務めたカリスマエンジニアの桜井眞一郎氏によるこだわりのクルマ作りが熱狂的なファンを生んだ。歴代モデルを乗り継いできたユーザーは多い。

画像提供=日産自動車
1972年発売の4代目スカイライン・C110型。「ケンメリ」の愛称で親しまれた。累計販売台数は66万台という大ヒットを記録した。

そのスカイラインに代表されるように、トヨタに数の勝負でこそ負けるが、定期的に乗り換えてくれる熱烈なファンを持つことこそが日産の強みだった。その魅力の根っことなっていたのは、運転して楽しいクルマにあったと筆者は考える。日産車は、常にどのモデルも走りの良さに定評があった。