なぜ赤ちゃんは手を動かしているのか
では、生まれたあとはどうだろうか。新生児は生後3日目までは、手を口に持っていく際に口を開けていることがきわめて多いという。この傾向は赤ちゃんが目を開けているときにも、閉じているときにも特段の差がなかったことから、どうやら手が見えているかどうかは関係ないらしい。このような手と口の協応動作では、視覚よりもむしろ、手と口の自己受容感覚(筋感覚)を手がかりにしているようだ。
こんな実験もある。生後10日から24日の新生児を対象に、赤ちゃんをベッドに寝かせ、手首に紐を結んでおく。紐を足側に置いた滑車に通し、紐の先にわずかの重さのおもりを吊るす。
つまり、おもりによって、手には足方向への多少の力がかかるのだ。この日齢の赤ちゃんは、まだ顔の向きを変えることはできない。それを利用して、三つの条件のもとで実験を行った(図表2)。
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