「ジョブホッパー」という末路が待っている
さらに、転職後も新しい職場に適応するためには、多大なエネルギーと時間が必要です。
新しい人間関係を築き、企業文化を理解し、仕事の進め方に慣れるまでには、場合によっては数カ月から1年以上かかることもあります。この過程で、予想していた以上のストレスを感じることもあり、逆に不満が増す場合もあるのです。
転職によって得られる幸せは一時的であることが少なくありません。
最初は新しい環境に対して興奮や期待感が高まるものの、しばらくするとそれらは薄れ、再び日常の業務に追われるようになります。このサイクルが繰り返される中で、「転職さえすれば幸せになれる」という錯覚は崩れます。
高度な技術を有する技術者やアナリストなどの中には、戦略的に短期間で転職を繰り返すことでキャリアアップをする人たちもいます。しかし、安易な転職を重ねるだけでは悪い意味の「ジョブホッパー」になってしまいます。
「石の上にも3年」という言葉は、約2000年前のインドの修行方法に由来したものとされています。いつの時代も「辛いことでもあきらめずに続ければ成果が得られる」という本質を忘れてはいけません。