例えば「支払う額は結局一緒!」というロジックにのっとって、「ずっと賃貸派」と「さくっと購入派」でシミュレーションしてみましょう。

青山幸成氏

ずっと賃貸派のサラリーマンAくんは毎月の賃料11万5千円をずっと払い続けることにします(途中には更新料や賃料値上げがあるかもしれませんが、ここでは考えません)。さくっと購入派のBくんは、就職して3年目の25歳で3000万円の新築マンションを購入。固定金利2.2%の35年ローンを組み、毎月の返済は10万円、管理費と修繕費が1万5千円として、同じく毎月11万5千円の支払いになります(こちらも実際には途中で管理費や修繕費が値上がりすることもありますが、ここでは考えずに)。

35年後、定年退職間近な年齢となったAくんとBくん。ふたりとも毎月同じ額を払ってきたので、住まいに関する総支払い額は一緒。Bくんはローンを完済。自分の資産としてマンションが残りました。一方でAくんの資産はゼロ。同じ支払いをしていても、Aくんはお金を垂れ流しただけ。Bくんには資産という「ストック」が生まれました。もちろんそのころには築35年となったマンションですから、購入したときと同じ3000万円の価値はないかもしれません。それでも資産があるぶん、何も残っていないAくんに比べればきっと明るい老後が待っています。

フローだけで考えると、「賃貸も持ち家も出て行くお金は結局一緒!」となりますが、このようにストックの面で考えると大きな差が出てくることがわかります。つまり「住まいは買ったほうがおトク!」といえるのではないでしょうか。でも、「不動産投資はもっとおトク!」と私たちは考えています。