「妊娠5カ月目に腹帯」は伝統ある風習

さて、いまでも出産は大変な一大事だが、当時は麻酔による無痛分娩や帝王切開などないので、難産になると、その痛みや苦しみは想像を絶するものがあったろう。

そこで今回は、現代とは大きく異なる、江戸時代の出産について紹介しよう思う。

いまでも妊婦の多くは妊娠5カ月目に入ると、最初の戌の日に腹帯(岩田帯とも呼ばれる晒し木綿)を巻く。じつはこれ、江戸時代どころか、奈良時代に成立した『古事記』にも登場する伝統的な儀式なのだ。しかも、ほかのアジア諸国にもない日本独自の風習なのだそうだ。