かつて作っていたグロ弁から現在手掛ける怪奇菓子まで、ナカニシさんの作品の数々を見て、彼女の話を聞くとわかる。細部にまで徹底的にこだわるアーティストなのだ。
だから、売り上げよりも重要なのは作品。見方を変えれば、その情熱によって生み出されたクオリティが、今の人気の源泉ともいえる。ナカニシさんが今、夢中になっているのは無理やり引き抜かれたように見える「ベロ(舌)」だ。
「ベトナムの『KFC』
たったひとりで新しい市場を切り拓いてきた
ナカニシさんが丹精込めて作った白桃風味のベロは、今、大阪のカフェとのコラボメニューで、「天使の血祭りパスタ」として提供されている。今後、梱包して発送できるところまで作り上げたらオンラインショップに並ぶようだ。
ちなみにそのカフェでは、「草むらに落ちていた耳」というメニューもある。こちらは、鬼才デビッド・リンチ監督のサイコスリラー『ブルーベルベット』のなかに出てくる「草むらで耳を拾うシーン」を再現したものだ。
「私、これ面白い!って思ったら、もう絶対やりたいんですよ」