日本って、大丈夫なんだろうか。少子化はかつてない速度で進行し、政府の債務残高はG7でも最悪の水準。競争力のある新産業も出てこない。9人の候補者が揃った自民党総裁選も、盛り上がりを欠いている。根本問題はなにか。明るい材料はないのか。社会学者・西田亮介さん介×経済学者・安田洋祐さんが徹底討論する――。
10月27日に投開票される衆議院議員総選挙
撮影=プレジデントオンライン編集部
10月27日に投開票される衆議院議員総選挙

社会学と経済学から日本の問題を見ていく

【西田】僕と安田さんはほぼ同世代ですが、名実ともに雑草社会学者である僕とエリート経済学者である安田さんが対談連載をするというのは感慨深いです。特に経済学ではほぼ評価につながらない対談連載を、安田さんが引き受けた理由をお聞きしたい(笑)。

【安田】ええっ! 最近二人で『日本の未来、本当に大丈夫なんですか会議』(日本実業出版社)という対談本を作ったばかりじゃないですか(笑)。あらためて説明すれば、僕と西田さんは専門分野が違うので、同じ時事問題を見る視点も違うわけです。社会学だけではなく多方面の知識がある西田さんの視点には、いつも刺激を受けています。