都心の不動産価格が高止まりしている。主役になっているのはタワーマンション。東京23区の新築分譲マンションの平均価格は1億円超えの状態が続く。今や普通のサラリーマンに買えなくなってしまったタワマンは、一体いつから、どのように日本の「勝ち組」の象徴になったのか――。
桜田通りから見た麻布台ヒルズ
写真=iStock.com/Iuliia Leonteva
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東京の不動産だけが突出して高くなっている

【西田】今回のテーマは「タワマン」です。近年、東京23区の新築マンションの価格が高騰していますね。

【安田】2023年における平均価格が1億円を超えたことが話題にもなりました。この数字は統計を開始してから初めてのことだそうですよ。

【西田】そのなかで、価格高騰を牽引しているのが、都心のタワーマンションであるわけです。住宅ローンを抱えた都民の一人として、僕なんかは「ちょっと高すぎるんじゃないか」と思うんですけど。

【安田】東京で最も価格が高いのが港区の虎ノ門や六本木で、なかには1部屋100億円ぐらいの部屋もある、と。

【西田】庶民の生涯年収の平均って3億円ぐらいですよね。100億円なんてとんでもない。いったい誰が買っているんだ! 安田さんは現在の不動産市況をどのように見ていますか。

【安田】まぁ、不動産の価格それ自体には、そもそも「良い」「悪い」はないですからね。買いたい人がいて、売りたい人がいる。価格はその結果にすぎないわけで。ただ、不動産価格の高騰が主に東京特有の現象であることには、やはり興味を惹かれます。

【西田】東京の不動産の高騰は異常だと思いますよ。コロナ禍と東京オリンピックを挟んで価格が落ち着くのかと思いきや、さらなる高騰が続いています。

【安田】そうですね。今の日本の不動産市況を俯瞰すると、神奈川県や埼玉県、千葉県といった首都圏内の地域と比べても、東京だけが突出して高くなっている。タワマンについても各地にぽつぽつと建ってはいるけれど、その数は東京が圧倒的です。これが日本中で起きている現象ではなく、東京で起きている現象だと考えたとき、何が見えてくるのかを考えるのは面白そうです。

【図表】新築分譲マンションの平均価格は1億円超の東京23区が突出して高い