大谷翔平が宿願のMLBプレーオフシーズンに出場している。
レギュラーシーズン中、MLBの記録を次々に塗り替えたが、その活躍は10月になっても止まらない。出場する試合が地上波で生放送されると、裏番組はことごとく粉砕されてしまう。
ドラマなどはリアルタイムではテレビを見ずに、見逃し配信でチェックする人が増えている現代。「その瞬間」を目撃したいと思わせる大イベントが通常の番組を蹴散らかしてしまう状況から、テレビの在り方を考えてみた。
大谷翔平の威力
2024年のMLBは、大谷の記録ラッシュの1年だった。
ホームラン54本は、大リーグ史上4人目となるナショナルリーグとアメリカンリーグの両リーグでのホームラン王獲得となった。さらにホームラン50本と50盗塁の「50-50」。これはMLBの長い歴史の中で初めて達成された大記録である。
そして打点が130。2位に18と大差をつけ、打率.310が首位にわずか.004及ばず2位となり、三冠王は逃したものの、出場試合・打率・安打・ホームラン・ツーベースヒット・打点・盗塁は、大谷のMLB7シーズンでの最高成績となった。
そして迎えたポストシーズン。
3勝すると勝ち上がるディビジョンシリーズ、4戦先勝のリーグチャンピオンシップシリーズの先にMLBの頂点をめざすワールドシリーズがある。
大谷の所属するドジャースは、ディビジョンシリーズでダルビッシュ有のパドレスを3勝2敗で退け、リーグチャンピオンシップシリーズをメッツと戦っている(10月18日現在、3勝1敗)。
そのうちの地上波で放送された2試合の視聴率をチェックしてみよう。
パドレスとの第5戦と、メッツとの初戦だが、共に12日(土)と14日(月・祝)と休日だったために日本時間の午前だったにもかかわらず高い視聴率となった。
この2試合に共通する現象があった。
午前9~11時台の中継で、裏番組がことごとく視聴率を急落させた点だ。特に大谷以外に山本由伸とダルビッシュ有が先発したディビジョンシリーズ第5戦は、NHKが大記録を残した。