「買う側」としてはちゃっかりアテにされている

政治的・社会的・経済的には見棄てられているといっても過言ではない氷河期世代だが、しかしかれらは日本にとって「最後の人口マス層」という特性がある。

アニメやゲームの「リメイク(リブート)」作品が近ごろのコンテンツ産業では活発に発表されているが、そのほとんどは氷河期世代の多感な少年時代を彩った作品ばかりである。かれらは社会に出た直後を挫かれて見放され、その後のライフプランを大きく狂わされながらも、しかし人口ボリュームの大きさゆえの「マーケット」としてはちゃっかりアテにされており、当人たちが多感な時期に流行した思い出の作品の復刻版を令和の時代にも擦られつづけている。

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写真=iStock.com/Nanci Santos
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かれらより下の世代は少子化が著しく、またインターネットやSNSの発達にともないコンテンツも多様化の一途をたどっており、「その時代を代表する作品」が生まれにくくもなってしまったため、氷河期世代向けのリメイク作品ほど「マーケット」が大きくなく、採算性が見込めないのもある。