スマホの見過ぎは老眼を加速させる

□ 本やスマホなどの小さい文字が読みづらくなった
□ 遠くから急に近くを見ると、ピントが合いにくい
□ 夕方になると見えにくくなる
□ 本は読めるが、スマホが見えづらい

「老眼」とは、目に備わるピント調節機能が低下した状態です。ピント調節に重要な役割を果たす水晶体や毛様体などの働きが加齢とともに衰え、近点(もっとも近くを見て網膜に像を結ぶ点)がだんだん遠くなっていき、手元が見えにくくなります。

「目が老いる」と書くため誤解されがちですが、加齢以外にも要因があり、若い世代では「スマホ老眼」が増えています。

若いときは、5m先が見え、30cmの手元も見える状態が一般的です。ですが、だんだんとピントの合う幅が狭くなっていき、老眼が始まります。

この目のピント調節機能の低下を招く要因は加齢だけではありません。

加齢によって水晶体や毛様体などピント調節に関わる組織の機能が加齢で衰えることをはじめ、疲労、風邪や発熱による体調不良、ガン、炎症性の病気などに罹患りかんした場合もピント調節機能が低下することがあります。

また、近年ではスマホの見すぎによって、ピント調節機能が固まってしまうことが原因のスマホ老眼も増えています。

100均の「老眼鏡」でピント機能を回復させよう

「以前は遠くも近くも同じように見えていたのに、最近は手元だけが見えにくくなってきた――これが老眼のサインです。

健康診断などで受ける一般的な視力検査は、どれくらい遠くを見ることができるかという「遠見視力」を調べる検査のため、手元が見えづらくなる老眼はなかなかジャッジできません。

手元を見る視力がどれくらいかを調べる「近見視力検査」を受けるようにするとよいでしょう。

スマホ老眼によるピント調節機能の低下を回復させるなら、100円均一ショップなどで購入できる、「+2.0」程度の軽度の老眼鏡を使ったトレーニングを行うのがおすすめです。

眼鏡を手に持つ男性
写真=iStock.com/skynesher
※写真はイメージです

老眼鏡をかけた状態で5分ほど遠くを見たり、少し離れた場所からテレビを見ることで、ピント調節機能がリセットされるため、手元が見えやすくなります。

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眼科で治療する場合はレーシックが選択肢として挙げられます。近視の治療法として知られていますが、目の表面の角膜をレーザーで削って光の屈折率を調整して視力を回復させるため、老眼治療にも応用できます。

また、目の中に小さなレンズを挿入し視力を矯正する眼内コンタクトレンズ(ICL)治療には老眼用の眼内コンタクトレンズもあるため、こちらも老眼改善に用いられる治療法です。レーシックのように角膜を削る必要がないのがメリットです。レーシックもICLも保険適用外のため治療費が高額になることがあります。

そのほか、白内障手術を行い、多焦点レンズというレンズを入れると、手元も見やすくなります。

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