次回の1on1もその場で設定しておく

2)問題解決のためにすべきことを具体的に合意する

解決すべき問題が合意できたら、それを解決するためにすべきアクションを具体的に確認します。

「アクションを具体的に」というのが非常に重要で、悩んでいる部下はアクションを自力で考えられない可能性があるので、部下任せにせず会話の中で確認します。

なお、「具体的」とは、そのアクションをとったかとらなかったかが、明確に判断できるレベルです。具体的になっていないアクションは一意的な評価ができず、人によって評価がばらつく危険性があります。

そのような状態では、問題解決が進んでいるのかどうか正確に判断できません。その結果、「がんばっているのに、成果が出ない(もしくは成果が出ているのかどうかもわからない)」という状態になってしまいます。

3)アクションの期限を決める

アクションには、期限が必要です。

いつまでに誰が何をするのかが決まっていなければ、ずるずると後回しになってしまうかもしれません。

4)次に話すスケジュールを決める

アクションの期限を決めると同時に、次にいつ改めて会話するか、その時にはどのような話をするかも、最後に決めます。

次の1on1のスケジュールを決めておけば、アクションの後回しも、忙しくて会話できなかったということも回避できます。

「引っ張ってくれる上司」は求められていない

時代によって、求められるマネジメントスタイルは変化します。もちろん上司一人一人にも個性があり、その人らしいリーダーシップはありますが、状況に応じて動き方を変化させることは、管理職にとって大切な役割です。

かつては「正解を知っていて、部下を引っ張ってくれる頼りがいのある上司」が、優秀な上司像だったかもしれません。けれど状況変化が激しく、仕事も複雑化している今は、上司が常に「答えを知っている人」でいることは難しいでしょう。

また、価値観も多様化しているため、上司の仕事の仕方や考え方を部下が目指せる・目指したいとは限りません。

今求められているリーダーシップとは、部下の仕事に伴走する伴走者スタイルです。

考えるべき問いを設定し、部下と共に問いの解き方と進め方を考え・実行支援する人です。

「私が問題の答えを知っているから教えてあげる」ではなく、「私は問題を解くプロセスはわかっているから、あなたが悩んでいる問題の解き方を一緒に考えよう」という立ち位置です。

立ち話をする上司と部下
写真=iStock.com/Masafumi_Nakanishi
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