「情報発信は業者に任せる」はもったいない

「情報発信をしたいけれど、担当できる人がいないので難しいんです」

「私にはSNSのことがよくわからないので、得意そうな若手社員に担当してもらっています」

「情報発信は業者に任せるしかないのかなと思っています」

こんな声を聞くたびに、もったいないなと感じています。

情報発信をする上で、なにより重要なのは「熱量を伝えること」です。手がけている仕事をプロジェクトについていちばん詳しいのは、あなた自身ではないでしょうか。

熱量を伝えるには、ご自身が担当者になるのが一番手っ取り早い。下手でも構わないので、動画や写真を撮影し、文章を書いて発信すればよいと思うのです。そうすれば、「予算がない」という問題もクリアできます。

大事なのは「何人がいいねを押してくれたか」ではない

幸運にも予算がある場合には、「自分が考え、実践したいこと」をより効果的に発信するために、外部の専門家に手伝ってもらえば良いのです。

外部の専門家の力を借りるときに気をつけたいのは、任せきりにしないということです。

というのも、もともとの仕事に関わっていない人にすべてを託すと、「伝えること」が手段ではなく、目的になってしまいがちです。

何人が「いいね」を押してくれたか、フォロワーさんになってくれたか……といった数字だけが独り歩きし、いつのまにか大切な熱量が消えていきます。その結果、誰も心を動かされない発信が量産されていくことになりかねないのです。

サムズアップするビジネスマン
写真=iStock.com/takasuu
大事なのは「何人がいいねを押してくれたか」ではない(※写真はイメージです)

「いいね」を押したら抽選で景品差し上げます、とキャンペーンを打ち、フォロワー数を集めようとするのが典型例です。

景品欲しさの人が集まってくることで、何人が見たか(インプレッション)などの通知は増えますが、そこに実態は存在しません。

何のムーブメントにもつながらない、見かけ倒しの活動に過ぎません。

そんな風にまやかしの数字を追いかけるのではなく、堂々とご自分のやっていることを熱量を持って届けることのほうが、よほど重要で意味のある発信につながります。