「上司との関係が最大のストレス」だと自覚できた

このように、ノートの記録にはYさんの上司にあたる「プロジェクトマネジャー」とのいざこざの話が圧倒的に多かったのです。1週間に何度もこの上司の名前が出てきていました。ノートで客観的に振り返ることで、この上司との関係が、最大のストレスであることが自覚できました。

山田智恵『最高の未来に変える 振り返りノート習慣』(かんき出版)
山田智恵『最高の未来に変える 振り返りノート習慣』(かんき出版)

実は、ストレスは元凶がわかると、半分くらいは解決したようなもの。Yさんは「このプロジェクトマネジャーとの関係にまずは対処しよう」と自分にできることをやる決意ができました。その後、何度も話し合いをし、自分がどんなことを嫌だと思うか、どんな関係を望んでいるかを伝えました。そのプロジェクトマネジャーも、Yさんの仕事のことを前よりも理解し、態度が大きく改善されたそうです。

ノートに書くと明らかに見えますが、実際の日常生活の中だとあれこれ考えないといけないことが多く、しかも、それぞれが複雑に絡み合い、何が気になっているのか、自分でもよくわからなくなってしまうことがあります。そんなときに、ノートが壁打ち相手となってくれて、気になっていることを特定するのに役立ってくれます。

従業員と面接する管理職の男性
写真=iStock.com/mapo
※写真はイメージです

振り返って大切な人や縁を見つける

③大切な人・キーパーソン

あなたにとって、大切な人・キーパーソンとなるような人はいたでしょうか?

もし見つかったら、左ページにその人の名前を改めて書き出し、その人が自分にとってどう大切なのか、どんな存在なのかを言語化してみてください。人間社会は、人の縁でできています。大切な縁を見つけ出し、その縁をより活かすことができると、一人ではできなかったことを成し遂げることができます。

前職の同僚の小川さんと渡辺さんは、いつも新しい挑戦をするときに応援の言葉をくれる。ありがたい。二人が何かはじめるときは、私も応援しよう。

美容室でお世話になっている石田さん。私にとってサードプレイスのような場所で、気取らず話せてホッとする。

転職を考えていることを先輩の鈴木さんに伝えたら、相談に乗ってくれた。前も困っているときに、スッと手を差し伸べてくれたのを思い出した。