おすすめの買い方としては、やはり投資信託。インドにもS&P500のようなインデックス型の投資信託があります。例えばマネックス証券で購入できるものでは、「iFreeNEXT インド株インデックス」などがそれ。昨年3月から設定された投資信託で、分配金などを含めると、約1年間で約39%の利益が出ています。

インド株では、こうした投資信託でリスクを抑えるのがおすすめのほか、インフラ投資に特化した「HSBCインド・インフラ株式オープン」なども、少し冒険をしたい投資家にはいいかもしれません。ちなみにインド株は、積立NISAに対応していない銘柄がほとんどですが、NISAの「成長投資枠」には多くが対応しています。

以前はこうした新興国の株を購入することは、ほとんど不可能でした。口座開設の書類を揃えようにも、まず言葉が理解できないからです。それが今は日本語で遠く離れたインドの株を購入することができます。またその株の出自がどこであっても、月に1回、日本語の説明書が読めるようになりました。その意味でも、投資の選択肢は大きく広がっていると思います。

次はベトナムとインドネシア

新興国というと、20年くらい前にはやった「BRICs」という言葉が有名です。ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカの頭文字を組み合わせたものです。また05年にゴールドマン・サックスが発表した経済レポートでは、BRICsに次ぐ成長著しい新興国として、「ネクストイレブン」という言葉も生まれています。メキシコ、ナイジェリア、韓国、ベトナム、インドネシア、バングラデシュ、パキスタン、フィリピン、トルコ、イラン、エジプトの11カ国が挙げられました。

こうした新興国のメリットは、長期的に見れば高い成長が期待できることです。ほかにも同じように高い経済成長が期待されている新興国はたくさん存在しています。私もコロナ以前は、世界中を旅して、将来有望な国や企業を、自分の足で発掘していました。そのなかで今も投資先として注目している新興国を紹介します。

おすすめとして挙げることができるのは、ベトナムやインドネシアです。まずインドネシアは資源国であること。これはやはり強いです。またベトナムは、ポストチャイナとして年々投資家からの注目度が高まっています。

実際に先進国などが中国依存を懸念するようになり、各国の工場がベトナムに数多くできています。基本は社会主義の国ですが、投資家フレンドリーな企業も多く、米国との関係も良好です。インドネシアもベトナムも、株を購入するなら投資信託で。すでに多くの投資信託が市場に出ています。