風力発電が自衛隊施設に悪影響を及ぼす

また、国防上の観点からも問題があります。

2024年3月1日、政府においてもようやく、ミサイルや領空侵犯を監視する自衛隊や在日米軍のレーダー運用への影響を防ぐため、自衛隊施設の周辺を対象に、風力発電建設の事前の届け出や協議に関する規制をまとめた法案が閣議決定されました。

実際に防衛省ホームページの「風力発電設備が自衛隊・在日米軍の運用に及ぼす影響及び風力発電関係者の皆様へのお願い」には、「風車がレーダー電波を反射することにより目標(航空機、ミサイル、雲等)の正確な探知が困難になり、警戒巡視活動や部隊による迅速・適切な対処、航空機の安全な運行に支障をきたすおそれがある」との記述があり、風力発電が100km圏内でも悪影響を及ぼすことを示唆しています。

ところが恐ろしいことに、今回のファンド第1号予定地である豊富町は、僅か40km圏内に自衛隊稚内基地分遣隊や陸上自衛隊鬼志別宿営地があります。

防衛的に問題がないはずはありません。

元防衛大臣の小池知事は「答弁拒否」

私は北朝鮮・ロシアとの緊張関係を鑑み、国防こそ最優先すべきと考え、元防衛大臣である小池知事の所見を確認するも答弁拒否。

杉山大志ほか『SDGsエコバブルの終焉』(宝島社)
杉山大志ほか『SDGsエコバブルの終焉』(宝島社)

国防問題には一切触れずに、スタートアップ・国際金融都市戦略室長に「具体的な投資案件は、ファンドの趣旨を踏まえ、専門性を有する運営事業者が適切に選定」していると答えさせました。

結論からいえば、国防を度外視して「専門性を有する運営事業者(Looop社=新エネ事業者)」に決めさせたことを、図らずも吐露する結果となりました。

ますますもって監視を強めなければならない使命を痛感し、今後も効果不明の環境・新エネ政策を厳しく追及してまいります。

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