「子どもを優先するために相手を変える」という戦略もある
さて、この記事では少子化対策には踏み込みません。そうではなく「経済的な理由から子どもをあきらめている読者」に対して、戦略を考えるのがテーマです。この前提で結婚できないという問題への解はどこにあるのでしょう?
子どもを得るためには何かをあきらめることが戦略だと申し上げました。社会通念的には不適切だと言われると思いますが、論理的には以下の戦略が考えられます。
③子どもを優先するために相手を変える
④結婚よりも子どもを優先する
順に考えていきましょう。
この戦略の前提では、問題は「あなたは子どもが欲しい。しかし彼氏ないしは彼女は別の考えを持っている」ということだと仮定します。揺れているというケースもあると思いますが、シンプルに議論を進めます。
あなたが子どもが欲しいのであれば、家族計画についてコンセンサスがとれない相手とは長期的には家族になれないかもしれません。時間をかけて説得していくという手もありますが、戦略とは選択です。子どもを得ることを最優先するのであれば相手を選び直す必要があります。
同棲や事実婚という選択肢もある
ここでこの記事では一番批判が集まる議論をします。子どもと結婚を両立させる必要があるのかという議論です。
これはみなさんもよくご存知の話ですが、わが国の離婚率は増加しています。年間の婚姻件数が約50万件で、離婚件数が約17万件であることから俗に「3組に1組が離婚する」と言われています。
子どもが欲しいから結婚する/したけれども、離婚にかかるエネルギーが大きすぎるというのは、現実的には悩み事としては大きいものです。それを知っているからこそ、結果として「子どもよりも結婚しないことを選ぶ」人も一定数います。
もしそれが課題だとすれば、戦略としては逆の発想をしてはどうでしょうか。結婚ではなく同棲ないしは事実婚を選ぶという判断です。
子どもを優先するために何かをあきらめるのが戦略だと何度も申し上げています。だとすれば「持ち家をあきらめて身軽になる」「仕事をいつでも転職できるようにしておく」のと同じレベルで「パートナーに関しても身軽になる」という選択肢は「あり」なのではないでしょうか。あくまで戦略としての考えではありますが。