自分の感覚やニュアンスが大事な事柄を英語で伝えるにはどうすればいいか。スタンフォード・オンラインハイスクール校長で哲学博士の星友啓さんは「気持ちを日常的に表現するのは、私たちの脳や心に非常に大事なこと。カジュアルなフレーズを使いこなせるようにするといい」という――。

口ぐせにしたい便利なカジュアル表現

あーこれ美味しい、めっちゃうまい!

留学先のレストランで友人たちと食事中に大感動。伝えたい。

「Tasty!」

とりあえずコメントできたからいいとするか。でも「めっちゃうまかった」っていうニュアンスを伝えたかった。「めっちゃうまい」って、フレンドリーに伝えて和気あいあいと気持ちを共有できる日が来るといいなあ。

日本語では普段慣れた表現を英語でも言いたいのだけれど、なかなかニュアンスがしっくりするものが見つからない。とりあえずざっくりしたところだけは言ってみるのだけど、少しモヤモヤが残る。そんなお悩みは英会話にはあるあるですよね。

ましてや日常的に、会話の中でひんぱんに使うような口ぐせや相づちのような表現はニュアンスが大事だし、うまく言えないと何度も何度もモヤモヤしてしまうかもしれません。

自分の気持ちを表現することは、私たちの脳や心に非常に大事なことです。ポジティブなことを表現すれば良い形の自己自認につながることはもちろんのこと、ネガティブな気持ちでさえ表現することで、軽減したりうまく向き合いやすくなります。

今回は「めっちゃ〜」「超〜」など、日常でのカジュアルな口ぐせフレーズを紹介していきます。ぜひ身につけて、言いたいニュアンスをつかみながら、自然な英会話を目指していきましょう!

ラップトップを開いてこちらにグッドのハンドサインを向ける人
写真=iStock.com/PeopleImages
※写真はイメージです

「めっちゃ〜」は何て言う?

さて、冒頭の「めっちゃうまい」ですが、「Freakin’ tasty」がしっくりきます。

「freakin’」は「freak」という単語に「-ing」をつけて「g」を発音しない形で、主にしゃべり言葉で、インフォーマルな友人同士などの会話でひんぱんに使われる表現です。

「freak」は異常だったり珍しいものや人を指す言葉。つまり、「めちゃくちゃ」というようなニュアンスがあるわけです。強調したい表現の前に置いてフレキシブルに使うことができます。

These cookies are freakin’ delicious! Can I have another one?
(このクッキーめっちゃうまい! もう一個食べていい?)

Why is this report so freakin’ long? I don’t have time to read all this!
(このレポートめっちゃ長い! これ全部読む時間ないわ)

「freakin’」はとってもフレキシブルなので動詞や名詞を強調することだってできます。

I finally saved up a freakin’ thousand bucks for a vacation! Time to book that flight!
(やっと1000ドル貯めてやったわい! 飛行機予約するぜい!)

This car won’t freakin’ start! I’m gonna be late for work!
(この車うんともすんともしない! 仕事に遅れるわ)

また「freakin’」は「めっちゃ」など、日常的に強調する言葉として向いています。似たような表現にFワードと言われる四文字の「f**k」を使った言い回しもありますが、こちらは強烈な印象があり、「swear word」とされる侮辱、罵倒の表現なので、よっぽど親しい友達や安心した間柄に限定した方が得策です。