「やるにはどうしたらいいか」を考える
花を扱うにあたり、花の管理をするバックルームにも工夫した。花のために温度管理するのはもちろん、スタッフの作業しやすさを考えて排水用シンクの高さも調整した。いまも時々設計チームのメンバーが自ら店頭に立って花の販売をしながら、什器や陳列方法、動線や設備を修正している。
柳井社長から「花を売ろう」と言われたとき、社内の誰もが「まさか」と思ったに違いない。しかし「できるかどうか」ではなく、「やるにはどうしたらいいか」を考えて、一気に全員が動き出すのがユニクロの社風なのだろう。
花を売るというプランはすぐさま取締役会を通過し、定款も書き換えた。こうして生まれたユニクロの店舗の一角にある花売り場は、いまでは街の風景の一部となっている。