「ビジネス会食」を成果に結びつけるにはどうすればいいのか。大手広告代理店出身のyuuuさんの著書『ビジネス会食 完全攻略マニュアル』(ダイヤモンド社)より、一部を紹介する――。
サイバーエージェントのロゴマーク
写真=共同通信イメージズ
サイバーエージェントのロゴマーク 2022(令和4)年8月3日、東京

会食の「言った、言わない」問題にどう対処すべきか

酒席の勢いで話した内容は、往々にして忘れ去られる。自社にとってポジティブに働く話であれば、後日議題に上げて行動に移そう。

本来、酒席において意思決定を必要とする話はすべきではない。十中八九、「言った、言わない」で揉める。もし会食中に困った話があれば「一度社内に持ち帰る」と伝えた上で、隙を見て必ず携帯にメモをしておこう。間違っても自分の判断で即決してはならない。

特に厄介なのは、ゲスト側から意思決定を迫る話をされたときだ。この場合も「何を聞かれてものらりくらり」の精神でかわすべきだ。どうしても難しければ「○○さんとの大事な話のため、一度社内に持ち帰ってから話をさせてください!」と伝えるのだ。

他方、ポジティブな話がまとまった時は即座にイエスと答え、後日、話を具体化させよう。

「席を外してメモを取る」はまったく問題ない

いい会食ができた際には、ゲスト主導でその場で意思決定が進むことも多々あるだろう。自分たちからビジネスの話を切り出すべきではないのだが、もし、ゲストが乗り気になり、サポートしようという姿勢を見せたときにはありがたく話に乗ろう。その際に一言、「今、皆様と大変楽しい時間を過ごさせていただいている中で私からお願いごとをするのは不躾かなとも思ったのですが、大丈夫でしょうか?」と伝えると丁寧だ。

「ぜひこのプロジェクトに一緒に取り組みましょう!」と熱のこもった話で盛り上がったときでも、「言った、言わない」でトラブルにならないように、適宜お手洗いで席を外すなどしてメモを取るに越したことはない。会食時の重要な話をメモしているだけで後日、社内で重宝される人材となり得る。

ただし、いい話かどうかの見極めるのはあなたではなく上司だ。いい話が出てきたと感じた時は、一度上司に話を振ってみることを忘れずに。