成功体験が変化を拒むようになる

入社時には、自他ともに認めるホープとして華々しくスタートダッシュをしたものの、やがて鳴かず飛ばず。颯爽としていた人が落ちこぼれになってしまうケースは、ビジネスの世界では、珍しいことではありません。

私が大学を卒業して入社したのはシェル石油(現・昭和シェル石油)です。1960年代を目前にした当時、石油業界は成長産業で、同期の約30人には東大、一橋大や早慶卒の秀才が揃いました。それが3年ぐらいで1人辞め、もう1、2年の間に、また誰かの姿が見えなくなっていきました。