「自己資本比率」で安定性がわかる

PBRとは「株価が1株当たり純資産の何倍か」を見る指標です。「株価÷1株当たり純資産=PBR(倍)」で計算します。

PBRが1倍以下とは、企業の資産価値より株価のほうが安いことを意味します。

高配当株とは、文字通り高い配当を安定的に出してくれる銘柄です。本稿執筆時点(5月18日現在)の市場平均は2.3%のため、これを上回る水準が目安となるでしょう。

財務について判断する最も簡単な方法は、自己資本比率を見ることです。

自己資本比率が30%以上であれば、おおむね安定性は高いとみて良いでしょう。これらの銘柄は、例えば四季報オンライン等のスクリーニング機能を使えば、容易にリストアップすることができます。

原稿執筆時点(5月18日)でスクリーニングを実施すると、例えば王子HLD(3861)、JFEHLD(5411)、本田技研工業(7267)、INPEX(1605)、旭化成(3407)などの銘柄が上位に出てきます。

自己資本比率が30%以上であれば安定性は高い
写真=iStock.com/takasuu
自己資本比率が30%以上であれば安定性は高い(※写真はイメージです)

想定と異なる変化があった場合は「撤退」

なお、仮に大型株であったとしても、中小型株同様業績が大きく変化したり、株価が急落した場合、その原因について注視しておく方が良いでしょう。

業績や財務内容に、当初の想定と異なる変化が生じた場合は、いつでも撤退できるよう心の準備をしておく方が無難です。

その意味では、成長投資枠をうまく使うには、ハイリスク・ハイリターンでもローリスク・ローリターンでも、ある程度ご自身で『会社四季報』や決算発表等を見て、判断ができるようになっておくことが必要です。

その自信がまだないという場合は、「積立投資枠」でなるべく安全に投資する方が、成果が得やすいと思います。