「一点集中投資」は絶対にご法度

ただし、ここで忘れてはいけないのは、これらは「積み立て投資」で時間を最大限分散して行うから良いのであって、「一点集中投資」は絶対にご法度です。積み立てをセットしたら放っておく、ぐらいのイメージでやるほうが成果が出やすいでしょう。

なお、放っておくといっても、完全に居眠り運転では致命的な事故は避けられません。想定を上回る極めて大きな出来事が起こった場合は、危険回避を行った方が良いでしょう。

例えば世界大戦が勃発したとか、アメリカで内戦が起こって国が2つに割れてしまったとか、富士山が噴火して東京に人が住めなくなったとか、そういったレベルのことが起こった時には、然るべき措置を取る方が良いと思います。

富士山噴火レベルの事が起これば対応したほうがいい
写真=iStock.com/motive56
富士山噴火レベルのことが起これば対応したほうがいい(※写真はイメージです)

予算が少ない人は「ローリスク・ローリターン」から

新NISAには積立投資枠だけでなく、成長投資枠もあります。こちらは何に投資すればいいでしょうか。

ここでも、皆さんがフェラーリで命がけでぶっ飛ばしたいのか、それともファミリーカーで安全重視の無事故運転をしたいのかによって取るべき行動が異なってきます。

ハイリスク・ハイリターンにチャレンジしたい方でも、「一点集中」は避けるのが鉄則です。

中小型成長株の場合、必ず銘柄分散を行いましょう。理想は20銘柄から25銘柄程度に分散したいのですが、予算に限りがある場合、最低10銘柄くらいに分散して投資しましょう。

もし、予算上2、3銘柄しか買えない場合は、ハイリスク型の個別株への投資は時期尚早と考え、ローリスク・ローリターンの投資から始めましょう。

しっかり銘柄を分散させたポートフォリオを組むことで、下落時の耐性もある程度つけることができます。

ここで重要なのは、相場全体の振れ幅は通常のことですから慌てる必要はありません。ただし、ハイリスク・ハイリターンの場合は上下の波が結構高くなりますから、その揺れに耐える自信がない人は、やはりハイリスク・ハイリターンは時期尚早でしょう。