貯蓄性のある保険の場合は、将来への備えになるからそれなりの「投資」となる。さらに「いま」を安心して過ごせるよりどころとなっているならば「投資」という考え方もできるだろう。

ただ、「どういう人にとって保険が必要か?」というと、やはりいざというときの貯金が十分でなく、かつ扶養家族が多い人だ。

「いまはお金が十分にない。でも、もしものときは守るべきものがある人」が利用すると、保険は有効な金融商品となる。逆に、メーンの稼ぎ手に何かあっても、入院費用や学費が用意できる人はムリに保険に入る必要はない。

Bさんの場合は、すでに800万円の貯蓄があるのに、プロに言われるがまま、ムダに高い保険料を払っている。これは「浪費」以外の何ものでもない。少なくとも夫の保険料は半分にしてもよい。子どもの学資保険は医療特約などを過度につけていないか見直そう。

次に気になるのが「教育費」だ。

「習い事は、本人が楽しんで行っているようなので、続けさせたい」とのことだが、私立中学受験ための進学塾へ通わせるつもりなら、なおさら、親のためにも子どものためにも、英会話かスイミングのどちらか一方に絞るのが得策だろう。

子どもの成長は本当に早いものだ。この前、生まれたと思ったら、あっという間に幼稚園、小学校……。まだまだ先のことで大丈夫だと思っていたら、いつの間にか高校生になり、大学受験となる。私も5人の子どもの父親なのでよくわかる。

家計相談でも、教育費に関する相談はよく受ける。

不況が続いているせいもあり、子どもの成長に親御さんの経済力がついていけない状況が非常に多い。

とはいえ、教育費は、早い段階で計画すれば何とか準備はできる。そして時には発想の転換も必要だ。