目標達成に関係のない新情報は一旦遮断

部屋の空間と同じく、私たちの時間・頭の中もすべて有限です。

よく、「知っておいて損はない」「頭の片隅にだけ入れておいて」という表現を耳にするのですが、私は大いに違和感を抱きます。

活用機会がなければ、頭に入れていること自体、脳の容量で損しているのです。

部屋・時間・頭の中を、「なんとなくお得なもの」で埋めようとしていませんか?

例えば毎日、暇つぶしで芸能ニュースや噂話を見ていたら、知らずに頭の中が無駄な情報で溢れ、目標達成のために考え事をするスペースがなくなってしまいます。

沢山の書類と付箋に悩むビジネスウーマン
写真=iStock.com/kenkuza
※写真はイメージです

メイク術や料理法など、一見有益な情報も、近々で活用できる予定がなければ同じく無駄な情報です。

得られる情報の質と失う時間が見合わなければ、それは時間の浪費でしょう。

情報は入り口の段階での厳選が肝要です。

「何か得するかも」と期待をしてあれこれ情報収集するのは止め、目標達成に関係のない新情報は一旦遮断をしてみることです。

悩み事やネガティブな感情は外に吐き出して、向き合うべきことに向き合うために、頭の中を整頓していきましょう。

もの・時間についても、活用イメージが持てないならば今すぐ手放して、空間を空けていきます。あれやこれやと手を伸ばしていては、何も実現できぬまま、あっという間に時が経ってしまいます。

未完了のTo Doは集中の大敵

「余計なものが何もない部屋は、集中できる」ということに異存がある人はいないでしょう。

ホテルや自習室のように無駄なものが何もない環境と、趣味のものや書類に囲まれた自宅の机では、仕事に取り掛かる際のモチベーションもまた変わります。

学生時代、試験勉強に追い込まれると、つい部屋の片付けをしてしまったというのも、視界に入るものが集中を阻害しているからこその行動ですよね。

デスクは荷物の保管場所ではなく、作業台です。

作業のために自由に使える「ゼロ」のスペースが広ければ広いほど、作業への集中度合いもアップします。

意識的にゼロを作るべきは、部屋だけでなく、思考においても同じことが言えます。

せっかく机の上が片付いていても、頭の中がたくさんのことでいっぱいになっているならば、目の前の作業に集中できないでしょう。

特に集中の大敵なのが、未完了のTo Doです。

「明日までにクリーニングに行かなくちゃ」
「電気料金を払わないと」
「運動不足だから走りに行かないと」
「そういえば仕事の書類で未提出のものがあったな」

など、作業に集中したいときに限って、ほかのタスクが頭に浮かんできます。

これはすべてのタスクを頭の中で管理していることで起こる弊害で、タスク管理ツールや手帳など、頭の外で管理する術を身につける必要があります。