企業は、突出した能力を持つ個人の力を最大限に引き出そうと、さまざまな報酬制度を用意しているが、そこに注力するあまり、チームが犠牲になることがある。このジレンマを克服するには?

ある大手メーカーの幹部チームが数年前、生産性を高めようと他の大手企業の経営慣行を研究した。彼らはゼネラル・エレクトリックの当時のCEO、ジャック・ウェルチの本の一部を引用して「社員を絶えずランクづけすべし」という結論を出した。つまり、優れた業績をあげる社員にはたっぷり褒美を与え、下から10%の社員はどんどんやめさせることにしたのである。