「目的」と「重要度」を意識するべき

一流は、チャットでまず「今ちょっといいですか」と聞きます。この一言を挟むことで、相手が他の作業に集中している場合でも、その人が気を取られることなく、リズムを保てます。

これは特に、リモートワークで分散したメンバーたちとコミュニケーションを取る際に有効です。しかし、単に一言お伺いを立てるだけで一流になれるわけではありません。一流のメッセージには、必ず「目的」と「重要度」が含まれています。

例えば、相手に対して、このメッセージに何分何秒の時間を使ってほしいのかを明示することで、相手もその時間だけ集中してメッセージに応じることができます。また、絵文字や「!」など記号を使って、明るい感情が伝わるような文章を送っています。ささいなことに感じるかもしれませんが、こうした積み重ねで相手と感情を共有することができます。そうした関係を作ってしまえば、少ない情報で伝わることが増え、結果的に時短につながるのです。

さらに、相手のオンライン状況が確認できる「プレゼンス機能」を使えば、相手の状況に合わせて、コミュニケーション手段を選ぶことができます。相手がオンラインであれば、90秒以内に返答が来る確率は75%以上となり、即座に情報をもらうことができます(*2)。下記の調査結果も参考にしてみてください。相手の状況を踏まえて使えるビジネスチャットの活用によって、メールよりも短時間で、そして確実に問題を解決することができます。

(*2)クロスリバー社調査、2023年、対象106社7865名

【図表1】プレゼンス機能を使えば待ち時間を短縮できる
プレゼンス機能を使えば待ち時間を短縮できる(出所=『時短の一流、二流、三流』)
一流は、「今ちょっといいですか」と相手の状況を確認しながらチャットする
プレゼンスに応じたメッセージを送ることで相手は心地よく対応してくれる

大容量のファイルをどうやって送るか

いつものように業務報告書を作成していると、気づくとそれが100MBを超えてしまいました。あなたはどうしますか?

今、この瞬間にも、どこかで同じような問題に直面しているビジネスパーソンがいることでしょう。その解決手段としていくつかの手法がありますが、安全でかつ効率的な方法を選ぶのが一流なのです。大きなファイルを相手に送る方法として、USBメモリに保存して郵送している人が各企業に一定数います。セキュリティを考えてメールやインターネットストレージサービスを使わないで情報を共有するためです。しかし、この方法は非効率そのものです。

次によく取る手法が、大きなファイルを圧縮ソフトで小さくしてから、メールで送る方法です。たしかに郵送よりはマシですが、圧縮に時間がかかりますし、相手が回答するための手間もかかります。また、メール自体が容量制限に縛られる場合が多く、それ以上の大きさのファイルはどうしても送れません。